近年高速化されたフリーウェイなど高速道で、より積極的に走りを楽しめまた長距離での扱いやすさを得るため、最新の技術を車体・エンジンに投入して造られた次世代クルーザ、それがXVS1300Aだ。
鋏み角60度のSOHC、水冷Vツインエンジンを搭載。左右分割式1軸バランサー、電子制御フューエルインジェクションにより、空冷エンジンと比べコンパクト化と高出力化を実現している。
水冷化により増えた補器類は、クランクケース内に納められたウォーターポンプ、エンジン前方に位置するフレームのダウンチューブ間に配置したラジエターなど、全体に目立たないようにしてエンジン廻りの美しさを際立たせ、クルーザーらしい造形となっている。
低く構えたリジッド風(固定軸)フレームワークのスチール製ダブルクレードルフレームは、エンジンをリジットマウントすることで優れた剛性バランスを実現。またロングリアスイングアームによりホイールベースを1,690mmとして、前輪荷重配分を前後48:52に設定。スーパスポーツモデルに匹敵する軽快なキレの良さとクルーザらしい落ち着いたハンドリング特性を両立させている。
またフロントフォークはインナーチューブ径Φ41mmの高剛性タイプを、リアはリンクを介したモノクロスサスペンションとして、新意匠のホイールにフロントはタイヤサイズ130/90-16とΦ298mmの大径ダブルディスクブレーキ、リアには偏平バイアスの170/70-16サイズタイヤとΦ298mmの大径シングルディスクブレーキのタイプを装備、スポーツモデルと同等の強力な脚廻りとなっている。
ボディのデザインコンセプトは「ワイルド・ストリームライン」。低いフォルムを際立たせる異形ボディのヘッドライトケースとレンズに、ストレッチされたフューエルタンク、ハンドルポスト部にマウントされる透過光式小型アナログメーター、スチール製で質感の高い前後フェンダー、ラムダセンサ付き三元触媒を内蔵した2 in 1マフラーなど、各部とも高い質感をもった仕上がりを実現している。